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ヨーロッパオオカミの名前決定!──多摩 2006/06/30
 多摩動物公園で生まれたヨーロッパオオカミの子どもたちの名前が決まりました! 誕生日は2006年4月17日。4月20日のニュースはこちらです。

 昨年(2005年)にも赤ちゃんが生まれましたが、今年は放飼場に掘った穴の中に出産させ、自然な繁殖を試みたので、しばらくようすがまったくわかりませんでした。

 母親の「モロ」は出産当初、ほとんど穴にこもっていて見えませんでしたが、たまに現れたときに観察すると、6個ある乳首のうち、下段の二つだけが汚れていました。

 穴は非常に深くて狭く、ようすを確認することができません。子どもは生後約1か月でようやく穴から出てくるようになり、日常的にすがたが確認できるようになりました。観察の結果、生まれたのはやっぱり2頭。その後、半月ほど経つと、部屋の中で間近に観察できるようになり、2頭はオスとメスだということも判明しました。

 今いるオオカミたちは、父親ロボ、母親モロ、兄ポロ、姉ミロと、みんな2文字で「ロ」がつきます。そこで今年は、オスに「ロン」(写真手前)、メスには「チロ」(写真奥)という名前をつけました。

 野生のオオカミは、順位の高いアルファオスとアルファメスを中心として、前年と前々年の子どもたちから成る、血縁で結びついた群れを作ります。多摩動物公園では、今まさに、そんなオオカミの群れが見ることができます。

 子どもたちは、雨さえ降っていなければ穴に入らなくなりました。雨天の日以外、元気なロンとチロが今ならいつでも見られます。半年もすると「ふつう」のオオカミに育ってしまいます。かわいいすがたを見に、ぜひ多摩動物公園においでください。

〔多摩動物公園飼育展示課 熊谷岳〕

写真:手前がオスの「ロン」、奥がメスの「チロ」

(2006年6月30日)



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