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スマとハガツオの産卵始まる──葛西 2006/05/19
 葛西臨海水族園の大水槽では、現在6種類のマグロのなかまを展示しており、例年、初夏から初冬にかけて、スマとハガツオの産卵が見られます。今年もこれら2種の産卵が水槽内で始まりました。

 産卵はほぼ毎日あり、だいたい決まった時間に始まります。1匹のメスの後を何匹かのオスが追いかけるかたちで、泳ぎながらおこなわれます。とくにスマの産卵は迫力があり、先頭のメスは急加速したり、急に曲がったりして、うしろからついてくるオスを振り切るかのような泳ぎ方をします。これは、泳ぎが早く機敏な動きもできる遺伝子をもったオスを選択し、自然界で生き残るのに有利な子孫を残すためだと考えられます。

*スマの産卵のようすを動画(約1分)でごらんください。オスの放った精子が、たなびく飛行機雲のように見えます。
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 この迫力ある産卵のようすを観察するには、決して見逃さない!という根気と多少の運が必要です。今の時期、ねらい目は餌の時間(午後2時30分)の前後1時間ほどですが、時間がずれることもありますし、まれに産卵しない日もあります。水槽のそばでスタッフを見かけたら声をかけてみてください。その日の産卵情報を教えてくれるかもしれませんよ。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕



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