今年(2003年)春、アカツクシガモが「上の池」と呼ばれている池から、いつのまにか脱走してしまう事件がありました。発情期が来て、個体間の闘争がおこったのが原因のようです。
柵で囲われているこの施設は、以前は開放されており、それを考えれば問題ないのかもしれません。でも、池にいる動物の中で、アカツクシガモは体が小さく、カラスにおそわれるのではないかと心配です。
抜け出しそうな箇所を、溶岩などでふさいでみましたが、毎朝のように脱走します。
どこから出ていくんだろう?──と悩んでいたところ、やっとルートが判明しました。直接、脱走するのではなく、となりのエミュー園を通って出かけていたのです。すぐ対処をすると、脱走はなくなりました。
いまは発情期も終わり、おだやかな池に戻っています。
〔大島公園動物園 高橋孝太郎〕
|