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フンボルトペンギンの子どもを探そう!──葛西 4/18
 いま「ペンギンの生態」コーナーでは、巣立ってまもないフンボルトペンギンの子どもを見ることができます。

 フンボルトペンギンは、展示場の中の岩穴や箱の中で巣をつくり、子育てをします。ひなは生まれてから2か月ほど巣の中にいて、大きくなってから出てきます。これが「巣立ち」です。

 今回巣立ったのは、去年の12月から今年の1月にかえった5羽。巣立ったばかりの子どものペンギンを探すポイントは……。



1.体の模様

 おとなには胸から足にかけて、1本の黒い帯模様があります。でも、子どもには黒帯がありません。

 でも、ここで注意! 胸に黒い帯模様がなく、小さくてまるで子どものように見えるペンギンがいますが、それは子どもではありません。フェアリーペンギンという、世界でいちばん小さいペンギンです。フンボルトペンギンの子どもは、おとなとほとんど同じ大きさなのです。

 さて、黒い帯模様がない子どものペンギンを数えてみると、5羽より多いことに気づくはず。

 じつは、去年巣立った子どもにも、まだ模様ができていないのです。1歳の子どもと、巣立ったばかりの子ども──よく似ていますが、じっくり見ると区別できます。そのポイントは……。



2.巣立ったばかりの子どもは、食べ物を親におねだり

 1歳の子どもは、自分で魚(アジ)をとることができますが、巣立ったばかりの子どもは、まだ自分で食べ物をとることができません。

 ですから、お腹がすくと親のあとをピーピーと鳴いてついてまわり、顔をこきざみに震わせながら、親が半分消化したアジを口うつしでもらいます。

 給餌の時間(午前10時30分と午後3時15分)の後、よくこの光景を見ることができます。



3.顔の模様

 おとなや1歳の子どものくちばしのまわりには、ピンク色の肌(羽のない部分)が見えているのですが、巣立ったばかりの子どもの顔にはまだ羽がびっしり生えており、白い顔をしています。

 また、巣立ったばかりの子どもの羽は、まさに新品!といった感じで、おとなや1歳の子どもより青黒い光沢をしています。

 以上、巣立ちした子どものペンギンを探すポイントを三つご紹介しました。5羽中、何羽探すことができるでしょうか? どうぞ葛西臨海水族園で探してみてください!

〔葛西臨海水族園飼育係 福田愛子〕



写真上から──フンボルトペンギンの成鳥、幼鳥1歳、巣立ったばかりの子ども



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