メールマガジン読者の方からも記事のリクエストがあった、ニホンツキノワグマの子どもたち。新クマ舎が完成する来年までみなさんの前にお目見えすることはない予定ですが、ゴリラ舎の飼育室で元気にすごしています!
──2005年5月上旬、新潟県朝日村でのこと。猟銃で撃たれたツキノワグマのそばで、生まれて間もないオスとメスの子どもが見つかりました。2頭を保護することになった朝日村のTさんは、オスを「まぁくん」、メスを「くぅちゃん」と名づけ、牛乳をやりながら自宅で飼育していました。
しかし、そのまま育て続けるのは難しいため、朝日村産業課の仲介もあって、上野動物園が引き取ることになったのです。上野動物園にやってきたのは7月15日。保護されてから約2か月の飼育記録をつづったノートも子グマとともに新潟から運ばれてきました。
ゴリラ舎の1室で2頭は元気いっぱい。クマ用ペレットや煮サツマイモ、煮ニンジン、リンゴ、パン、オカラ、トマト、イヌ用ミルク、コマツナなどを、朝昼夕と食べています。到着時の体重は2頭とも約5キロでしたが、8月に入って、すでにオスが 9.5キロぐらい、メスは8キロぐらいに成長。
ゴリラ舎には内庭があり、そこで散歩もさせています(観覧スペースからは見えません)。子グマの首にはリードをつけていますが、好奇心全開!であっちに行ったり、こっちに行ったり。昨日(8月11日)も、しばらく散歩したあと、このところ恒例となった水浴びを堪能。
サークルで囲った中に小型容器に水を入れて簡易プールのできあがり。サークルの中に2頭を入れると、さっそくザバーンと飛びこんだり、すぐ出たり。立ち上がったり、じゃれあったり。もう、いそがしいです……。飼育室から出て、ミニ散歩プラス水浴をすませて部屋に戻るまで、約30分。
なお、上野動物園での名前は、朝日村での呼び名どおり、「まぁくん」と「くぅちゃん」です。新クマ舎のオープンは、2006年春頃の予定です。もうしばらく、お待ちください!
写真上(2005年7月15日)来園日
写真中(2005年7月27日)「ヒョー、涼しー」(意訳)
写真下(2005年8月12日)背後からかぶりついているのが「くぅちゃん」
・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」
ニホンツキノワグマはこちら。
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新潟日報、2005年7月21日
(2005年8月12日)