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7/29〜8/17 ケープペンギンの展示を休止します
 └─上野 2025/07/28
 近年、上野動物園ではペンギン類に蚊を介して発生する鳥マラリアの重症例が見られています。そこで発症予防のため、動物病院に入院させ、集中的に検査と投薬治療をおこないます。あわせて、今後の予防につながるように投薬の効果を確認する予定です。そのため、下記の期間中、ケープペンギンの展示を休止いたします。

 ご不便をおかけいたしますが、ご理解くださいますようお願いいたします。

ケープペンギンの展示休止期間

 2025年7月29日(火)~8月17日(日)

※動物の体調等により休止期間を延長する可能性もあります。

鳥マラリアについて

 鳥マラリアは、蚊が媒介して鳥に感染する寄生虫の病気です。原因となるのは鳥マラリア原虫で、鳥マラリアが人に感染することはありません。また、鳥マラリア原虫は世界中の多くの鳥に感染することがわかっていますが、その多くは無症状のままです。しかし、ペンギン類など特定の種類の鳥類には重い症状を引き起こすことがあり、場合によっては命に関わることもあります。

発症の要因

 鳥マラリアの発症には、以下の要因が関係していると考えられています。

・多くの蚊に刺されること(=感染機会が多い)
・換羽期(羽が生え変わる時期で体力の消耗が激しい)
・暑さによるストレス

発症の対策

 蚊の活動が活発になる初夏(6〜7月)に、ペンギンの換羽期や暑さが重なることで、感染や発症のリスクが高くなると考えられています。上野動物園では以下の対策を実施します。

・蚊の対策:不必要な水たまりを作らないようにしたり、風通しを良くして蚊がとどまりにくい環境を作る。
・投薬による予防:定期的に駆虫薬を与え発症を予防する。
・換羽期への備え:換羽時期にペンギンの体調を整える。
・暑さ対策:シャワーを稼働し、日陰を作るなど、できるだけ暑さによるストレスを減らす。

(2025年07月28日)


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