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モウコノウマ舎リニューアル──多摩 2005/07/08
 いま、多摩動物公園は新オランウータン舎のオープンで盛りあがっていますが、じつはモウコノウマ舎もリニューアルオープンしました! 来園された方は、お気づきになりましたでしょうか?

 これまで放飼場を木柵で囲っていましたが、「野生馬」であるモウコノウマがいかにも家畜っぽく見えるので、鉄柵に変更しました。それにともない、観覧通路を放飼場とおなじ高さに下げました。今までは高い位置から見おろすことしかできなかったのですが、もっと間近で観察できるようになりました。

 モウコノウマの足に見られる「縞模様」や、「夜目」(よめ;附蝉[ふぜん]とも)も見えます。「夜目」というのは、前膝の関節の内側、後肢の飛節(ひせつ)の内側にある、かさぶたのような、毛の生えていない部分。ウマ属では四肢に、ロバやシマウマには前肢のみに見られます。ウマが暗闇でもつまづかずに歩けるのは、この夜目で見ているのだ、と考えられていたそうです。附蝉という名は、この部位が、木にとまった蝉に似ているためだとか。

 リニューアルのおかげで、草を食むモウコノウマのすがたが手の届きそうな距離(でも、あぶないから手は出さないでね)で、じっくり見られます。また、走り回るモウコノウマの馬蹄の響きを聴くことができるかもしれません。

 リニューアルしたモウコノウマ舎で、モウコノウマの美しさ、穏やかさ、たくましさを実感してみてください。きっと再発見があるはずです。
〔多摩動物公園飼育課 飛田英一朗〕

(2005年7月8日)



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