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フシギな動物、ジャワマメジカ──上野 2/28
 豆鹿というだけあって、ジャワマメジカはちいさ~い動物です。しかも、その赤ちゃんはさらにミニサイズ。東園の「夜の森」に入ってすぐのところにいます。

 マメジカには角がなく、犬歯がきば状に伸びる原始的なシカのなかまです。体長は40センチほど、体重2キロていどで、偶蹄類のなかで最小! インドシナ、マレー半島、スマトラ、ボルネオ、ジャワなどでくらしています。

 背中がちょっと丸くて、腰が高く、足が細いそのすがたを、昼夜逆転した夜の森で、じっくりごらんください。胸に白い3本の筋があるのも特徴です。

 1999年2月23日にオス3頭とメス3頭が来園し、西園の夜行獣館で展示していました。東園の夜の森の中、ミミセンザンコウがいたところで展示を始めたのは2002年の1月15日です。

 そして、夜の森で2002年5月13日にオスが、12月25日にメスが生まれました。生まれて2時間後には、立ち上がったそうです。

 12月生まれの子の体重は、154グラムで生まれましたが、1月2日に284グラム、1月26日には515グラムにそだっています。まだまだ小さいですね!体重測定のときは、お菓子の箱に入れて測るのですが、おとなしく、じっとしています。

 乾燥させた草を固めた飼料、ペレット、キャベツ、小松菜、サツマイモ、食パン、リンゴ、ニンジン、ネズミモチの枝などを午後2時ごろあたえていますが、同居しているスローロリス(2頭)にとられてしまうことも……。でも、マメジカたちはロリスの存在を、あまり気にしていないようです。

 えさの時間になると、マメジカたちが催促するとのこと。飼育担当者が中に入るときは、ゆっくり動けば、あばれたりしないそうです。こんなに落ちついていて、野生個体は大丈夫なんでしょうか。

 フンはナタネくらいの小ささ。ぜんぶミニチュアなんですね。

 右の下の写真をごらんください。なんと、ジャワマメジカは、授乳のときに足をあげる習性があるんです!

 上野動物園にはながいあいだジャワマメジカがいませんでした。最後に、マメジカ類の飼育の歴史をふりかえってみましょう。



1956年5月13日~12月1日

 オオマメジカ or ジャワマメジカ  1頭

1959年9月29日~9月30日

 インドマメジカ         1頭

1959年9月29日~1960年3月14日

 インドマメジカ         1頭



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