2019年9月1日(日)から9月7日(土)まで、国立京都国際会館にて「
第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会2019」が開催されました。

ICOM本会議場入口
ICOMは博物館に関する唯一最大の国際機関で、国別に組織された119の国内委員会と、専門分野で組織された30の国際委員会があります。それぞれに博物館にかかわる情報の交換や知識の共有が図られています。そして、3年に1度、すべての委員会が一堂に会する大会が世界のどこかで開催されます。今回、日本で初めて、このICOMの大会が京都で開催されることになりました。
私たちは、この会場内で併催された「ミュージアム・フェア」という展示会でブースを出展しました。動物園関連施設としては唯一の出展となります。
今回の私たちの展示のテーマは「博物館資料としての動物種の保全」。生きた野生生物の展示を継続するためには、展示している種を継続的に繁殖させ、血統を維持していく取組みが不可欠です。そして、国際会議で展開するなら、ぜひ日本の生き物の取組みを知っていただこう!ということで、今回は各園が1種ずつ選んだ日本の生き物についての取組みについて紹介することになりました。
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アカハライモリの展示 | 実際のイモリを見ながら取組みを説明 |
数ヵ月かけて参加メンバー同士で内容を精査し完成したブースは、入口で葛西臨海水族園のアカハライモリ(生体)と多摩動物公園のニホンコウノトリの剥製がお出迎えする、迫力十分のものになりました。また、上野動物園のニホンライチョウ、井の頭自然文化園のツシマヤマネコについては、普段園内のプログラムで使用している、実物と同じ重さのぬいぐるみを持ち込み、それぞれの生き物の実物を見たり、本当の重さを体感することができるような構成としました。ブースに来ていただいた方には動物園・水族園の魅力の一端を感じていただけたのではないかと思います。

来訪された方への説明のようす
英語で作成したパンフレットも多くの方に手に取っていただき、さまざまな国の方々に私たちの保全に関する取組みを紹介することができました。大会期間を通して120の国と地域から、過去最多となる4,590名の方々が参加したとのことで、参加メンバー全員にとっても非常に貴重な経験となりました。
これからも都立動物園・水族園の魅力や取組みについて、さまざまな場所で多くの皆様にお伝えできればと思います。
(2019年09月25日)