ニュース
ヒツジ2品種の手ざわりは?──上野 1/3
 今年の十二支は未(ヒツジ)ですね。年賀状にヒツジをあしらった方も多いことと思います。

 ヒツジにもいろいろな品種があるのは、みなさんもごぞんじでしょう。その品種も、やわらかくてちぢれた毛をもつヒツジたちと、かたくてまっすぐな夏毛を生やすヒツジたちにわけられます。

 ちぢれた毛をもつのは、メリノー種に代表されるような、毛糸をとるために改良されたヒツジ。毛はずっと伸びつづけます。上野動物園の子ども動物園にいる2品種のヒツジのうち、「コリデール種」がそのなかまです。19世紀末にニュージーランドで改良され、世界的に普及している、毛肉兼用の品種です。

 子ども動物園で見られるもう1品種のヒツジは、2002年12月にやってきたばかりの「セントクロイ種」。こちらは毛の生やす能力が改良されていないので、夏毛はかたくてまっすぐです。冬毛はちぢれていますが、刈らなくても手で引いてとることができます。

 西アフリカ原産のセントクロイ種は、西インド諸島にふくまれる米領バージン諸島のセントクロイ島にもちこまれて、何百年ものあいだに変化をとげました。

 セントクロイ島の位置はこの辺です。↓

http://www.e-vacationrentals.com/caribbean.htm(「プエルトリコの東、US Virgin Islands」と書いてあるあたり。)

 もう少しズームインすると……。↓

http://www.stcroixtriathlon.com/carrib-map.html(St. Croixと書いてあります)

 セントクロイ種は飼育数が比較的すくない、めずらしい品種です。そのセントクロイの受精卵を、1990年、アメリカから日本にもちこみ、サフォーク種に移植した結果、翌年、オスとメスが1頭ずつ生まれました。その後、このペアをもとに、数十頭にまで増えています。

 子ども動物園では、コリデール種、セントクロイ種ともにさわることができます。セントクロイ種はヤギにも似てるけど、さわるとやっぱりヒツジっぽい? おどろかさないように、そーっとさわってくださいね。

※写真上:コリデール種、下:セントクロイ種



ページトップへ