昨年末(2018年末)、和歌山県のアドベンチャーワールドから大島公園動物園に、カピバラのオス「リュージ」がやってきました。フライングケージ横のスペースで飼育展示しています。
来た当初から気になっていたのは乾燥気味のリュージの皮膚です。しかも、乾燥肌の部分がだんだん広がってしまいました。まわりを海に囲まれているわりに、大島の冬の空気はとても乾燥しているのです。そこで人間の赤ちゃん用のワセリンを塗ることにしました。
 | |  |
皮膚のようすを確認 | 乾燥してフケのような状態になっている |
リュージは比較的人に慣れているカピバラですが、それでも自由に触らせてくれるわけではありません。飼育担当者はその日のリュージの機嫌をうかがいながら、そっと近づいて患部を確認し、ワセリンを塗り込みます。
 | |  |
ワセリンを指先で塗り込む | ちょっとうっとり(?)しているかのような表情のリュージ |
うっとりとした表情を見せ、とくに抵抗もせずにワセリンを塗らせてくれる日もあれば、あちこち逃げるせいでなかなか塗れない日もあり、担当者を四苦八苦させています。
梅雨時を迎えるころになると、大島はとても湿度の高い日が続きます。それまでは、リュージにワセリンを塗る日が続きます。2日に1回塗っているので、大島公園動物園に起こしの際、現場を見ることができるかもしれません。
〔大島公園動物園 片田菜美〕
(2019年03月11日)