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派手な姿は危険な証拠? ハナガサクラゲ
 └─葛西  2017/07/28

 葛西臨海水族園の「東京の海」エリアにある浮遊生物コーナーでは、2017年7月6日からハナガサクラゲを展示しています。ハナガサクラゲの展示は水族園では初めてです。


昼間のハナガサクラゲ

 その名のとおり、「花笠」のような派手な姿が特徴で、あまり泳ぎ回らず、海藻や網などにくっついていることが多く、えさとなる小魚が近づくのをその状態でじっと待ちます。どうやら昼よりも夜のほうが活動的なようで、暗くなってから水槽を見に行くと、触手を長く伸ばしていたり、ときには泳いでいたりすることもあります。

 カラフルな触手がもつ毒はとても強く、触手に生きた小魚が触れるとほぼ一撃で動きを止められるほどです。私たちが水槽内を掃除したりハナガサクラゲを移動したりする際は直接触れないように気をつけています。


朝、照明がつく前に見てみると、触手を長く伸ばしていた

 毎年夏頃、定置網に入った個体をバックヤードで飼育していましたが、クラゲ専用の水槽が少ないために使うことができず、長く飼育することができませんでした。その後、クラゲの飼育設備も充実し、いつかは来園者に見てもらいたいと考え、バックヤードで給餌方法や水流、水温などいくつかの飼育条件を試し、ようやく展示水槽に出すことができました。寿命はあまり長くないため期間限定の展示です。ぜひお早めにご覧ください。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 村松茉由子〕

(2017年07月28日)


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