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「リスの小径」の風物詩、ニホンリスの子どもが見られます
 └─井の頭 2013/05/10

 井の頭自然文化園「リスの小径」は、ニホンリスを間近で観察できるウォークスルー型の展示施設で、人気の高い展示のひとつです。親子連れ、大きなカメラをかまえた方、遠足の子どもたちと、入場者が途切れることはめったにありませんが、ゴールデンウィーク中は連日、観覧通路が詰まって歩けなくなってしまうほどの盛況振りでした。

 そんな折に、ツイッターでもお知らせしたとおり、嬉しいニュースがありましたのでご報告します。

 現在、ニホンリスは子育ての時期をむかえています。ニホンリスの子どもは、生まれたときは赤裸で、目も耳の穴も開いていません。杉の樹皮を細かく裂いた巣材を敷き詰めた巣箱のなかでメス親に育てられ、約40日ほど経つと、ようやく巣箱から顔を出し始めるようになります。

 野生では高い木の上に巣をつくる動物なので、「リスの小径」ではケージの一番高いところに計30個の巣箱を並べて設置しています。

 2013年はそのうちのひとつの巣箱で、4月中旬から、徐々に子リスが顔をのぞかせるようになりました。

 一度、冒険心の強い子リスが地面まで降りてしまい、巣箱に戻れなくなるというハプニングもありましたが、5月3日、1頭の子リスが来園者の前で元気に駆け回る姿が確認できました。そして5月6日の夕方には、5頭の子リスたちが次々と巣箱の屋根に上がって互いにじゃれ合ったり、天井の金網によじ登ったりして遊ぶ姿が観察され、これには居合わせた入場者の方々も大喜びでした。

 子リスたちがじゃれ合うようすは、毎年ゴールデンウィークに見られる「リスの小径」の風物詩となりました。子リスたちの愛らしさは、何度見てもこちらの顔がほころびます。

 ぜひみなさんも、子リスたちを見に井の頭自然文化園に足を運んでください。

写真上:小径内に設置した巣箱
写真中:巣箱から出た子リス
写真下:まだあどけない顔をした子リス

〔井の頭自然文化園飼育展示係 高松美香子〕

(2013年05月10日)



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