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2年ぶりにヤギ誕生
 └─多摩  2012/05/04

 多摩動物公園では、2年ぶりにヤギが誕生しました。2012年3月23日にオスの「マメタ」、4月26日にメスの「キナコ」と「アン」の計3頭です。

 マメタの母は「タン」で、今回が3回目の出産であるベテランお母さんです。キナコとアンの母は「ヒメ」で、今回は2回目の出産ですが、最初の出産では子育てに失敗しています。

 今回のヤギ誕生には、最初の出産で子育てに失敗したヒメに、うまく子育てをしてもらえるように計画をたてて出産にのぞみました。

 まずベテランのタンをオスの「ダイ」と同居、交尾させ、1か月後にヒメとダイを同居させました。うまくすれば、タンが先に出産し子育てをすることになります。その姿をヒメに見せることで、子育てを学んでもらおうと考えました。 

 3月23日にマメタが誕生してから、タン親子とヒメを一緒に室内に収容し、子育てを間近に見せるようにしました。ヒメは、飼育係も捕まえるのが難しいような臆病で警戒心の強いヤギで、餌で室内に誘導しようとしてもうまくできないこともありました。しかし、無理強いはせず一緒にできる時には一緒というようにしていたのですが、4月20日過ぎから、ヒメが自らタン親子と一緒に室内に入ってくるようになったのです。

 そして4月26日、この日は雨模様だったためヤギたちが雨宿りできるように室内への扉を開放していました。午後3時過ぎにヤギ舎に行くと、ヒメが室内で出産中です。タン親子も室内にいます。

 その後、ヒメは無事に出産し、子ヤギの世話をし始めました。追加のわらを持っていくと、なんと子ヤギは2頭いて、しっかりと立っていました。やはりタン親子と一緒に過ごしていたことがよかったのか、ヒメの子育ては今のところ順調です。キナコとアンも4月30日から運動場デビューをしたところです。 

 ヤギたちは、それぞれ名札をぶら下げています。先に生まれたマメタには、生後20日目に名札をつけました。キナコとアンにもつけようと思っていますが、マメタと比べると2頭とも大きくしっかりしているので、名札をつけるのは意外に早くなりそうです。
 かわいい盛りの3頭の子ヤギを、ぜひ見に来てください。ただし、子ヤギの体調や天候によって見られないことや、夕方早めに室内に入ってしまうこともありますので、あらかじめご了承ください。

写真上:母親「タン」と一緒の「マメタ」
写真中:「アン」
写真下:母親「ヒメ」とおでこの白毛がトレードマークの「キナコ」

〔多摩動物公園南園飼育展示係 土屋泉〕

(2012年05月04日)



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