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ふれあいコーナーに子ウサギ登場
 └─上野  2011/12/23

 上野動物園の子ども動物園では毎日午後1時30分から2時30分まで、曲屋(まがりや)内で「ふれあいコーナー」を実施してします。

 ウサギ、モルモット、ハツカネズミ、ニワトリ、アヒルとふれあうことができますが、卯年の今年(2011年)はカイウサギの数を増やしました。2011年11月11日には、カイウサギの一品種である「ネザーランドドワーフ」が出産し、3頭が元気に育ったので、母子をふれあいコーナーにお目見えさせました。

 母親の「ジャスミン」は2010年9月生まれでまだ若く、出産も初めてでした。通常、母ウサギは出産前に自分の毛を抜いて温かい巣を作ります。しかしジャスミンはきちんとした巣を作らず、出産した当日は、手近のワラを無造作に積み上げた山の中に子どもを隠していました。ちゃんと子育てできるのかどうか、ハラハラする私たちを不安をよそに、出産翌日には柔らかい干し草と自分の毛で巣を作り直していました。

 出産直後の母ウサギは警戒心が強く、子どもを食べてしまうことがあります。私たちは母ウサギを刺激しないよう、静かに見守ることにしました。

 カイウサギは天敵から子どもを守るため、日に1〜2回しか授乳せず、子どもも隠れて動きません。ジャスミンの子もほとんど動かず、生死さえわかりませんでした。そこで生後2週間たったある日、干し草をそっと取り除いてみたところ、想像よりもずっとしっかりした大きな体の子どもたちが、ひとかたまりになっていました。

 その後、子ウサギは元気に動き回るようになり、母乳をせびる姿やリンゴや生の牧草を食べる姿を見せています。親子は「うさぎとモルモットのおうち」に移したので、窓からごらんになった方もいらっしゃるかも知れません。

 子ウサギは生後30日に離乳し、生後40日の12月21日には体重が420〜509グラムになりました。生後6週間を過ぎれば、母親から離しても大丈夫なので、ふれあいコーナーにデビューさせました。日々成長する小さな命とのふれあいに、ぜひ子ども動物園においでください。

写真上から
・2011年11月15日撮影
・2011年11月27日撮影
・2011年12月21日撮影

〔上野動物園子ども動物園係 佐藤恵〕



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