ニュース
続・新たな視点で見てみると(27)
 カツオの産卵
 └─葛西  2011/06/24

 葛西臨海水族園のマグロのなかまを展示している大水槽では、2009年から安定的にカツオの産卵が確認されています。2011年も4月中旬からカツオの産卵が見られるようになりました。

 産卵は1匹のメスの後を何匹かのオスが追いかけるかたちで、泳ぎながらおこなわれますが、この追いかけっこの状態を追尾といいます。追尾の初期の段階では、先頭のメスは水槽の中を勝手気ままに泳いでいるように見えますが、いざ卵を産み出すときには、水槽奥の壁と手前のアクリルガラスの間で円を描くように泳ぎます。

◎カツオ産卵動画
 Windows Media形式 QuickTime形式

 カツオの産卵を観察していて、追尾時の体の模様がオスとメスとで違うことに気付きました。カツオは、ふだん落ち着いて泳いでいるときは、体に目立った模様はありません。しかし追尾の際には、先頭を泳いでいるメスのお腹にくっきりとタテジマ模様が、後ろに付いて泳ぐオスの体には太いヨコジマ模様が現れていました(右の写真上をごらんください)。

 写真を見て、タテジマとヨコジマが間違っている? と思った方は「カツオの縞はタテ?ヨコ?」もみてください。

 6月中旬の状況では、カツオの産卵は大水槽の給餌(午後2時30分)の直後から閉園時刻(午後5時)の間におこなわれているようです。おこなわれない日もありますが、6月に入ってからの産卵率は75パーセントで、12日以降は毎日産卵をしているようです。

 有名だけど生きた姿はあまり知られていない魚「カツオ」を見に、ぜひ水族園にご来園ください。

写真上:追尾中。先頭のメスにはタテジマ、
    後ろに続くオスにはヨコジマ
写真下:産卵の瞬間。先頭の一匹がメス

〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕

(2011年06月24日)



ページトップへ