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熊猫的新聞(パンダニュース)──5
 待ちに待った一般公開
 └─上野  2011/04/15

 2011年4月1日、2週間の臨時休園を経て、待ちに待った一般公開の日です。前日から並んでいた徹夜組も数名いて、開園前には2000人近い人の列がすでにできていました。

 3月14日におこなう予定で中止になってしまった報道陣公開を一般公開の前9時30分からおこなうことになり、2頭を屋外運動場へ出しました。2頭とも、上空を旋回するヘリコプターの音を気にしていましたが、すぐにタケを食べ始めました。展示訓練の成果もあったのか、まずは一安心。そして予定より15分早く一般来園者の方への公開が始まったのでした。

 4月1日は動物園に入るのに1時間30分、入ってからジャイアントパンダを見るのに1時間並んでいただいた方もいらっしゃったようです。

 上野動物園に2頭が来園してから約40日後のお披露目でした。そしてリンリンの展示中止からは約1060日ぶりに、上野動物園でジャイアントパンダが展示されたのでした。

 4月1日の一般公開初日から1週間で、多くの方が来園してくださいました。東北地方太平洋沖地震によって避難生活をしている方々にも楽しんでいただきました。多くの方々が喜んでいらっしゃる姿に私たち職員は励まされています。

 こうして再びジャイアントパンダを展示できるのも、多くの方々のご尽力があってのことでした。今回の2頭導入への働きかけと今年2月に導入するため、円滑な事務手続きを進めていただいた日中の関係者の方々、パンダ舎リニューアルに際しては、限られた予算と短かい工事期間で無理難題を成し遂げてくれた工事業者の方々、ジャイアントパンダ不在の間も餌のタケの調査を怠らず、常に準備万端で対応してくれたタケの納品業者の方々、パンダ再来園を盛り上げてくれた「うえのパンダ歓迎実行委員会」のみなさん、そして上野動物園のパンダ再来園にご協力いただいたみなさん──たくさんの人々に支えられていることに感謝しながら今後も飼育展示して、みなさんのさまざまな期待に、ひとつひとつ応えていきたいと思っています。

 これからもどうか暖かく上野動物園とジャイアントパンダを見守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

・前回の「熊猫的新聞──4」

写真上:公開初日、報道陣を前に園長の記者会見
写真中:パンダ舎前の長蛇の列
写真下:パンダ舎内の観覧風景

〔上野動物園東園飼育展示係 倉持浩〕

(2011年04月15日)



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