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念願のトゲトサカが咲き誇る
 └─葛西  2011/04/15

 トゲトサカは、カリフラワーのようなかたちをして岩から生えているので、植物だと勘違いする方も少なくないようです。でもたしかにイソギンチャクやサンゴのなかまで、よく見ると、小さなイソギンチャクがたくさん集まった体のつくりをしています。

 スキューバダイビングをする方にとってはなじみの生き物で、伊豆半島などでもとてもポピュラーな存在です。トゲトサカのなかまが一面に群生する光景は、その美しさに見とれてしまうほどです。

 そんな光景を水槽のなかで展示したい、とずっと思っていました。しかし、残念ながら水族館ではほとんど見ることはできません。それは飼育がとても難しいからです。

 葛西臨海水族園東京の海エリアの「伊豆七島」の水槽に展示しているトゲトサカのなかまは、2011年2月17日に展示を始めたばかりですが、いままでになく状態がとてもよくて、早くも水槽内で成長し始めました。
 水質管理、餌の質や量のほか、水流や固定方法などのくふうを積み重ねた結果だと考えています。

 まだ飼育を始めたばかりですが、こんなにいい状態のトゲトサカはなかなかお見せすることはできないので、紹介させていただきました。成長すると数10センチメートルにもなるので、今後が楽しみです。

〔葛西臨海水水族園調査係 荒井寛〕

(2011年04月15日)



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