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アズマヒキガエルの産卵
 └─井の頭 2011/03/11

 井の頭自然文化園の熱帯鳥温室前の池では、毎年アズマヒキガエルが産卵し、オタマジャクシがたくさん出てきて、そしてカルガモの親子が現れる、という春の出来事が次々に観察できます。

 2011年も2月26日にアズマヒキガエルの卵が確認できました。前日はぐっと気温が上がり、多数のカエルが目撃されたので、この日に産卵したのでしょう。

 アズマヒキガエルは東京の街中でも見られるカエルで、近くに水辺がなくても雨が降ると現れます。しかも体が大きいので驚かされたことのある人も多いのではないでしょうか。ふだんは公園や人家の庭先などにすんでいて、繁殖の時期になると、交尾と産卵のために水辺へと集まってきます。卵は1週間ほどで孵化し、幼生(オタマジャクシ)になります。5~6月には子ガエルになって上陸します。

 ヒキガエルが産卵する温室前の池は2か所に分かれているのですが、一方の池に水漏れが発生してしまいました。干上がってしまう恐れがあるため、卵は奥の深い池に移しました。そのため、水の濁りによって卵が見えづらくなっています。

 しかし、卵が孵化すれば、おびただしい数のオタマジャクシが泳ぎ出します。それを楽しみにお待ちください。

写真上:抱接しているアズマヒキガエル
写真下:池に産卵された卵

〔井の頭自然文化園教育普及係 福士志乃〕

(2011年03月11日)



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