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双子のレッサーパンダ、大きくなりました
 └─多摩  2010/08/27

 2010年6月14日に多摩動物公園でレッサーパンダの双子が誕生したことはこちらのニュースでお知らせしました。
 その後、順調に成長し、生後9日で276グラムと268グラムだった体重も、生後70日を迎えた8月22日には1,254グラムと1,303グラムになりました。性別は2頭ともメスです。
 生まれたときは全身クリーム色だった体色も、生後3週間ごろから顔やしっぽのあたりに茶色い毛が生え始め、今ではだいぶレッサーパンダらしい色になってきています。

 動きもかなり活発になり、最初のころは丸まって寝ているか、「イモムシ」のようにモゾモゾとはうだけだったのが、徐々に足の力がついてきて、しっかり動き回ることができるようになりました。産箱の中では、2頭で取っ組みあったり、後ろ足で立ち上がり観察用のカメラをのぞき込んだり、ドタバタ大騒ぎで、少し離れたところで作業をしていても「ああ、また暴れてるな」とわかるくらいです。

 そんな双子たちがいつまでも産箱の中におとなしく納まっているわけがありません。8月15日ころからときどき入口に顔を見せていたのが、21日にはついに産箱から出てくる(転がり落ちる?)のを確認しました。その日は数十分ですぐに戻りましたが、翌日からはちょくちょく出てくるようになりました。箱の中しか知らない、文字通り「箱入り娘」だった双子たちは、外(といっても室内ですが)の世界に興味津々です。
 最初は何度か産箱に戻そうとしていた母親のメイメイも、そのうち好きにさせることにしたようです。

 動き回るようになると2頭の性格の違いも出てきます。名前はまだついていないため、仮に「1番ちゃん」「2番ちゃん」と呼んでいるのですが、産箱の入口からよく顔をのぞかせていたのも、最初に出てきたのも2番ちゃんでした。2番ちゃんは好奇心旺盛な個体なのでしょうか。1番ちゃんは人に対しての警戒心があまりないのか、体重測定のときなどに部屋の中で遊ばせていると、足によじ登ってきたり、じゃれついてきたりします。
 そんな双子たちは、室内の生活に慣れたら、今度はいよいよ、本当の外の世界にデビューします。何にでも興味がある双子たちが、外の世界でどんなことをしてくれるか、今からとても楽しみです。

写真上:生後9日齢
写真中:生後36日齢。上が2番ちゃん、下でつぶれているのが1番ちゃん
写真下:生後66日齢。手前が2番ちゃ

〔多摩動物公園南園飼育展示係 高村里美〕

(2010年08月27日)



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