全国的に真夏日が続く2010年の夏。大島公園動物園で最高気温が31度となった7月21日、メスのヒツジ「ラム」が涼しく夏を過ごせるように、毛刈りをおこないました。
ラムはサフォークと呼ばれるイングランド南部原産の品種で、顔と耳、両手両足が黒い毛で覆われているのが特徴です。羊毛が利用されるほか、食肉用にもなる品種です。
まず動かないようにヒツジを横倒しにしたあと、ひとりが後ろ足を押さえます。頭を押さえながらバリカンで毛を刈っていく獣医から説明を受けたあと、初心者のスタッフが恐る恐るバリカンを持ち、6センチほどに伸びた毛を刈っていきました。皮膚を傷つけないよう、胴体などの平らな部分はバリカンで、足や頭などの細かい部分ははさみに持ち替え、慎重に刃を進めます。
体毛にはヒツジの油がしみこんでおり、触るとかなりべたべたします。絡まった毛と格闘しながら、全身の毛を刈り終わったのは約1時間後。
涼しくなったのか、早速動き回るラムちゃん。約2.2キログラムの毛をとることができました。とった毛は紡いで、毛糸に加工中です。
無事に毛刈りを終え、夏の装いとなったラムちゃんに会いに、夏休みはぜひ大島公園動物園にお出かけください。
写真上:毛刈り前
写真中:毛刈り中のようす
写真下:さっぱりしたラム
〔大島公園動物園 小石晶子〕
(2010年07月30日)
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