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にぎやかになった小獣館
 └─上野  2010/04/02

 上野動物園西園の「小獣館」は今、子どもたちでいっぱいです!──といっても、もちろん動物の子どもたちです。

 2009年11月11日生まれのスラウェシメガネザルはまだ小さいのですが、最近はジャンプや採食のしかたがとても上手になってきました。最初はコオロギを恐がっていたものの、今ではうまく捕まえられるようになってきました。また、少しずつですが、体毛もおとなと同じ灰色に変わってきました。

 2010年1月26日に生まれたミーアキャットは、2頭が元気に育っています。好物の鶏頭をそれぞれが独り占めしたり、2頭で取っ組み合ったりしている姿は見ていてあきません。親のまねをして後ろ足で立ち上がったり、見張り台に登ったりしているので、子どもたちが見張り役を任されるようになる日も、そう遠くないかもしれません。

 マタコミツオビアルマジロの子どもが生まれたのは2010年3月11日。今回出産した母親はこれまで9頭も出産しているベテランです。とくに大きなトラブルもなく、しっかりと子どもを育てています。

 残念ながら、日中、マタコミツオビアルマジロの母親と子どもは巣箱に入っていることがほとんどなので、見られる時間がかぎられています。毎日午後2時半~3時ごろに餌を与え、あわせて子どもの体重測定をしているので、ごらんになるのは、この時間帯がチャンスです。

 マタコミツオビアルマジロが生まれてから2日後の3月13日、ハダカデバネズミが生まれました。誕生した13頭のうち、12頭が育っています。ハダカデバネズミの群れの中で、子どもを産めるのは女王1頭だけですが、場合によっては女王が育児放棄をしてしまい、子どもが全滅することもあります。しかし、前回の出産(2009年12月25日)と同様、女王はしっかり子どもたちに授乳をしています。

 このまま順調に子どもが育てば、群れの個体は計42頭になります。野生の群れは 約100頭で構成されているといわれています。はたして上野動物園のハダカデバネズミの群れは、何頭まで増えるでしょう?

 これから徐々にあたたかくなり、ネズミやコウモリなど、いろいろな動物が発情したり、出産が見られたりします。今後も小獣館の子ども情報にご注目ください!

〔上野動物園西園飼育展示係(現・調整係)廣田敦司〕

写真上から:
スラウェシメガネザル
ミーアキャット
マタコミツオビアルマジロ

(2010年04月02日)



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