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オオフラミンゴのペアづくりが始まりました
 └─多摩  2010/04/02

 多摩動物公園では、今シーズンもオオフラミンゴに繁殖の兆しを確認しました。昨年(2009年)12月末ごろから、複数の個体がそろって首を伸ばして頭を左右に振り、鳴きながら行進し始める姿が見られるようになり、日を追うごとに個体が増えて、30羽ほどの群れになりました。

 また、2010年1月5日には、首を伸ばして上を向きながら両翼を広げ、背中の羽を逆立てながらお辞儀をする個体が観察されました。これらは繁殖期特有の行動です。

 1月11日には、プールの中の水深のある場所で交尾するペアが見られました。2月4日、複数のペアが餌の時間になっても陸上の営巣場所から離れないようになり、2月14日には、土をくちばしで集め、塚状の巣を作り始めました。

 2月23日、「白22」と呼んでいるメスが産卵し、卵の上に座っていましたが、残念ながら翌日には割れていました。この個体は昨年も産卵したものの、13日目にひなが死んでしまいました。今年こそ成功してほしいと思います。

 その後、3月3日にも1個の産卵がありましたが、産卵したペアは不明で、抱卵もされず、放棄されました。3月4日以降、営巣場所に執着するペアが見られなくなり、一時の熱気はおさまりました。

 昨シーズンは23ペアが見られましたが、今シーズンはこれまで33ペアを確認しました。昨シーズンと同じペアは16ペア。昨シーズン繁殖したメスのうち、別のオスとペアになった個体が3羽。初めてのペア形成が14ペアで、そのうち3歳以下の個体(性成熟に達する前の個体)を含むペアが6組でした。

 日一日と春めくこれからが、オオフラミンゴにとって本格的な繁殖のシーズンです。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 田畑邦衛〕

(2010年04月02日)



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