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カモでにぎやかな水鳥池
 └─多摩  2010/02/12

 毎年秋になると、多摩動物公園の「水鳥池」に野生のカモが飛来します。そのほとんどがマガモとオナガガモですが、ヒドリガモも数組見られます。今冬は昨年にくらべるとやや数が少ないようですが、それでも300から400羽くらいの姿が見られます。

 カモたちはユーラシア大陸や北アメリカ大陸から渡って来て、日本で冬を越した後、春には繁殖地に戻ります。

 渡って来たばかりの10月ごろ、オスは地味な色をしています(この頃の羽毛をエクリプスといいます)。この時期のマガモは雌雄同じような色をしていますが、オスを見わけるには、黄緑色(私はバナナ色と呼んでいます)のくちばしが目印です。オスの特徴である頭部の緑色部分は、日が経つにつれ徐々に広がり、鮮やかな羽衣に変身します。

 エサの争奪戦は激しく、水中へ沈むエサを求め、多数のカモがいっせいに逆立ちをします。その姿は、まるでタケノコが並んでいるようにも見えます。

 カモたちが旅立つのは3月中旬。それまでカモたちのタケノコポーズが楽しめます。

写真上:最近の水鳥池の様子
写真中:マガモのオス
写真下:逆立ちの状態で餌を食べる

〔多摩動物公園南園飼育展示係 若井直美〕



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