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アジアゾウ「アーシャー」の近況
 └─上野  2009/12/04

 上野動物園のアジアゾウ「アーシャー」(メス、1984年9月20日にインドから来園、推定32歳)は、2009年10月5日、愛知県の豊橋総合動植物に移動しました。繁殖のための貸借契約(ブリーディングローン)による移動です。出発と到着のようすは、こちらのニュースをごらんください(出発到着)。

 豊橋から届いた最新ニュースをお伝えしましょう!

 到着後のアーシャーは、施設や環境に慣れる練習をしていましたが、予想以上に慣れるのが早く、11月2日には柵ごしにオスの「ダーナ」とお見合いをしました。お見合い当日、午前中は2頭ともおちついていて、ときどき匂いをかぎあったり、寄りそったりしていたそうです。午後になると、柵ごしにもかかわらず、ダーナがマウント(交尾のためにオスがメスに乗るような体勢をとること)しそうなほどいい雰囲気だったとのこと。

 このような状態を約2週間続けた後、11月16日、アーシャーとダーナを同じ放飼場に出しました。アーシャーはダーナにお尻を向け、マウントを許容する行動も見られたそうです。午前10時から午後2時まで同居させたところ、残念ながら交尾には至りませんでしたが、マウントは13回見られました。

 室内に入れるためにゾウ舎の扉を開けると、少し疲れたようすのダーナは、さっそく寝室に入って行き、アーシャーの方が名残惜しそうにしていたとのことです。

 アーシャーのこれまでの発情周期からすると、次の発情は12月中と予想されます。この調子でダーナとなかよく過ごし、よい知らせにつながることを期待しています。

〔上野動物園東園飼育展示係 藤本卓也〕

(2009年12月04日)



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