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オオフラミンゴのひな、すくすく育っています
 └─多摩  2009/07/24

 多摩動物公園アフリカ園のフラミンゴ舎で、今年(2009年)もオオフラミンゴのひながすくすくと育っています。

 2009年5月2日から陸地の一画に3羽が座り始め、それぞれ首の届く範囲の土をくちばしで集めて高さ約20センチの塚状の巣を作りました。5月8日には、巣のひとつに卵を確認。その後、次々と他のペアも巣をつくり、5月25日には23羽が抱卵を始めました。営巣地は、おたがいに首を伸ばせば届くほど密集し、その中でオスとメスとが交代で抱卵を続けました。

 6月11日から25日にかけて、11羽のひながいっせいに孵化。うち10羽が無事に育っています。6月18日には、親鳥とともに巣を離れて歩き回るひなのすがたが見られるようになりました。6月20日には、ひなどうしが集まり、行動をともにする「クレイシ」(フランス語で保育所の意味)の形成が始まりました。

 6月24日、ひなたちは岸のそばの水に入るようになり、7月7日から、親鳥の餌場で採餌を始めています。

 一方、孵化が見られないまま抱卵を続けていた親鳥6羽は、7月7日ごろから落ち着きをなくし、7月9日には全羽が巣を離れました。そこで、それらの巣に残された5卵を回収して調べてみると、4卵が「中止卵」(孵化する前に発育途中で死んでしまった受精卵)でした。

 孵化からほぼ1か月が経ち、白い産毛に包まれていたひなたちは、灰色の綿羽に覆われるようになりましたが、くちばしはまだ下向きには曲がっていません。いつごろから親と同じフラミンゴらしいすがたになるのでしょうか? その答は、ぜひ多摩動物公園で、ひなたちに会って確かめてみてくださいね。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 田畑邦衛〕

(2009年07月24日)



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