ニュース
子ども動物園に「うさぎひろば」ができました!
 └─上野  2009/03/06

 上野動物園の子ども動物園に新しい展示施設ができました。それが「うさぎひろば」です!

 ウサギはこれまで、「ウサギ・モルモット舎」の細い「のぞき穴」からしか見ることができませんでした。そこで、以前プールだった広場を改修し、園内で伐採した木をチップにしたものを敷きつめ、まわりを低い柵で囲って放飼場を作りました。いつでもウサギが近くで見られるよう、開園時間中は放し飼いにしてあります。

 展示しているウサギは「カイウサギ」といって、野生のアナウサギを家畜化したものです。アナウサギはその名のとおり、地中に巣穴を掘ってくらしています。カイウサギにも野生の習性が残っていて穴を掘りますが、プールを改修した放飼場ですので、ウサギがいくら掘っても外に出る心配はありません。

 展示を始めてから1か月ほど経つと、放飼場内のあちこちに小さな穴が見られるようになりました。初めは浅くて小さな穴ばかりでしたが、どんどん深くなり、先日は1メートルほどの長さのトンネルができているのを見つけました。さすがはアナウサギ、穴掘りの名人です。今後、このトンネルを来園者の方に見ていただくために、展示を工夫しようと考えています。

 ウサギたちは、夜間は放飼場内の小屋に戻すのですが、これがすんなりと入ってはくれません。まだまだ遊び足りない!といったようすで、えさで動かそうとしても、なかなか入ろうとしません。

 現在、飼育係が鈴を鳴らすと、それを合図にウサギたちが自分で小屋に入るよう、訓練中です。午後3時以降、子ども動物園でチリンチリンという鈴の音が聞こえてきたら、「うさぎひろば」をのぞいてみてください。ウサギを小屋に入れようと四苦八苦している係員を観察することができますよ。

〔上野動物園子ども動物園係 鈴木里美〕

(2009年03月06日)



ページトップへ