上野動物園のサル山を内部補強工事をおこないます。そこで、2009年1月6日から3月下旬まで、展示を中止します。
サル山ができたのは、1931年10月。昭和初期の園内大改造計画の一環として、房総半島の鋸山をモデルに建設されました。すでに「築77年」が過ぎています。〔追記:初期のサル山については記録が少なく、完成時期についていくつかの説がありましたが、再調査の結果、昭和7年[1932年]10月に完成し、同月サルを放したことが判明しました。〕
サル山内部には鉄骨が入っていますが、老朽化が進んだため、このたび大規模な補強工事をおこなうことにしたのです。
現在、上野動物園のサル山にいるのは「ニホンザル」。当初はカニクイザルやアカゲザルを飼育していたのですが、寒さに弱いため、飼育を中止。1948年から1950年にかけて、宮崎県と鹿児島県屋久島から12頭のニホンザルを導入。これらが現在の群れの基礎となりました。
現在、サル山には46頭のニホンザルがいます。その「第1位オス」(以前は「ボスザル」と呼ばれていました)は、すでに13代目。家系も7代目です。上野動物園で飼育してきたニホンザルは、のべ 400頭以上にもおよびます。
2008年12月15日ごろから、サルたちを順次、サル山から非展示施設に移します。2009年1月5日(休園日)には、残っている個体を全頭捕獲し、移動させます。なお、工事は内部補強のみで、外観に変更はありません。
写真:現在のサル山
(2008年12月12日)
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