みなさんは、マンボウを知っていますか? マンボウと言っても、「チャチャチャ」や「ルンバ」のようなラテンダンスのことではなく、魚のマンボウのことです。
「マンボウ」と聞くと「外洋の表層を“ぷかぷか”浮いている魚」というイメージが強くありませんか? しかし、近年の調査によると、マンボウは海面から大きくジャンプしたり、水深 200メートルくらいのところで長い時間を過ごしたり、水面と水深 800メートルくらいの間を活発に往復したり、私たちが抱いていた概念をくつがえすような生態が観察されているのをごぞんじでしょうか?
マンボウは外洋にくらすため、くわしいことはまだよくわかっていませんが、「外洋の表層を“ぷかぷか”浮いているだけの魚」というみなさんのイメージは、少し変えていただかないといけないようです。
葛西臨海水族園では、そんな「深海に暮らすマンボウ」の展示をおこなっています。深海に暮らすイメージなので、もちろん深海のコーナーに行かないとマンボウに会うことはできません。薄暗い展示水槽で、ゆっくり泳いだり餌を食べたりするすがたは、みなさんの目にはどう映るでしょうか?
飼育係員の仕事の都合にもよるのですが、毎日1回マンボウに餌を与える時間があります。イカやエビを混ぜてすり身にしたものを、マンボウの口の大きさに取り分けて与えているのですが、飼育係員が水槽に手を入れ「グー、パー」をすると、マンボウはどうすると思います? あ~っ、話してしまいたい!
多くの謎を秘めたマンボウですが、この謎はみなさんの目で解き明かすことができます。ぜひとも葛西臨海水族園までお出でいただき、マンボウの水槽の前で、飼育係員が展開する「グー、パー」の謎を解き明かしてください。餌の時間は、日によって異なりますので、受付カウンターで確認してくださいね。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 伊東二三夫〕
(2008年11月28日)
|