上野動物園では、世界ゴリラの日企画として2022年9月23日から10月30日まで、使用済み携帯電話・スマートフォンの回収をおこないました（詳しくはこちらの記事をご覧ください）。

　現在、携帯電話やスマートフォンなどに含まれる「レアメタル（希少金属）」を採掘するため、ゴリラの生息地が破壊されています。

　そこで、レアメタルをリサイクルすることで採掘の負荷を少しでも減らすこと、またこの問題について広く知っていただくことを目的に、上野動物園内に使用済み携帯電話・スマートフォンの回収ボックスを設置しました。その結果、ありがたいことに35日間で予想を上回る360個以上、重さにして50kgもの携帯電話・スマートフォンが集まりました。


回収ボックス

回収した携帯電話・スマートフォン
　これらはすべて、回収・リサイクル専門の企業へお渡ししました。


専門企業への引き渡し
　さらに、回収の対価として生じた22,000円を公益財団法人世界自然保護基金ジャパン（WWFジャパン）に全額寄付しました。

WWFとは
WWFは100カ国以上で活動している環境保全団体で、1961 年に設立されました。
人と自然が調和して生きられる未来をめざして、失われつつある生物多様性の豊かさの回復や、地球温暖化防止などの活動をおこなっています。

　携帯電話・スマートフォンはとても思い入れのある品であるにもかかわらず、これだけ多くの方にリサイクルにご協力いただき感謝いたします。

　みなさまの過去の楽しかった思い出は、ゴリラなどの野生動物たちの未来に引き継がれることでしょう。

　今回をきっかけにゴリラとスマートフォンの関係に興味をもった方も多いのではないでしょうか。この「レアメタル（希少金属）」採掘の問題を、ゴリラの飼育係が東京ズーネットYouTubeチャンネルで分かりやすく紹介していますので、こちらもご覧ください。


　私たちの生活と野生動物は思いもよらないところで繋がっています。今後も野生動物のためにどんなことができるか、ぜひ考えてみてください。

〔上野動物園　教育普及係〕

（2023年07月07日）