上野動物園では、毎年、動物愛護週間(9月20日から9月26日まで)に合わせてこの1年間に死んだ動物へ感謝の気持ちを表す「動物慰霊祭」をおこなってきました。今年は、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策で、9月13日に園長ほか職員のみで献花しました。
上野動物園職員による動物慰霊祭のようす
(撮影日:2022年9月13日)
開園140周年を迎えた上野動物園では、これまで多くの動物が誕生し、死んでいきました。現在、約300種3,000点(2022年7月31日現在)の動物を飼育しています。動物が健康にすごせるように、飼育係や獣医師が日々努力していますが、それでも、死んでしまう動物がいます。動物園ではそうした動物が残していってくれた貴重な情報をもとに、動物の飼育方法を改善してきました。
本日の慰霊祭では、動物に感謝の気持ちを表すとともに、飼育している動物のアニマル・ウェルフェア(動物福祉)の向上に努めることを誓いました。今日、地球上では気候変動の影響で多くの動植物種が絶滅の危機に瀕しています。上野動物園は、これからも野生動物種の保存にも積極的に取り組んでまいります。
昨年(2021年)9月から今年8月までの1年間に、127種703個体(この数には昆虫などの無脊椎動物も含みます)が死にました。動物愛護週間が始まる9月20日には、代表的な慰霊動物としてニシゴリラの「ピーコ」やカリフォルニアアシカの「ジョン」など、8頭の動物をウェブ上で紹介します。みなさまもご自宅で動物たちを偲んでいただければ幸いです。
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2021年12月2日に死んだニシゴリラ「ピーコ」 (撮影日:2021年7月11日) | 2021年12月2日に死んだカリフォルニアアシカ「ジョン」(撮影日:2021年6月7日) |
〔上野動物園園長 福田豊〕
(2022年09月13日)
(2022年09月20日:おもな慰霊動物のPDFを追加)