上野動物園で飼育している、絶滅危惧種であり国の特別天然記念物であるニホンライチョウ(オス)1羽が2021年6月27日に死亡しました。3歳でした。
ニホンライチョウ
(撮影日:2021年4月19日)
死亡したニホンライチョウは、2017年6月19日に大町山岳博物館にて産卵された卵を7月7日に当園に移し、同月14日に孵化した個体でした。
6月25日に食欲、排泄が良好であることを確認していましたが、翌26日の朝、動きが緩慢で元気がなかったため保温をおこないました。消化器への負担を考慮して朝は給餌を控え、夕方は通常の給餌内容に加えて野生ライチョウ由来の乳酸菌を投与して経過を観察していましたが、27日朝、寝室用のケージ内で死亡しているのが確認されました。死因は肺炎でした。
展示個体だったため、今回の死亡によりニホンライチョウの公開を中止しています。今後、放飼場の消毒などを実施してから別個体での展示を検討しています。展示を再開する際は、ウェブサイトにてお知らせします。
(2021年06月29日)