上野動物園のジャイアントパンダの交尾を本日、確認しました。
【動画】音声があります
職員がシンシンの体を長い棒でつつき、反応を見ているところ。右の檻越しにリーリーが見える
同居時の2頭。上がリーリー、下がシンシン
本日2021年3月6日夕方、上野動物園で飼育しているジャイアントパンダのオス「リーリー」とメス「シンシン」に柵越しのお見合いを実施したところ、2頭は頻繁に鳴き交わし、メスが尾を上げてオスを受け入れる体勢を取るなど、強い発情の兆候が見られました。自然交配させるために16時35分から2頭を同じ放飼場に入れて同居させましたが交尾にはいたらず、16時40分には2頭を別々にしました。
その後、17時6分にふたたび同居させたところ、17時8分から65秒間交尾行動が見られました。17時11分には同居を終了させ、2頭を別々の放飼場に移しました。
上野動物園では引き続き2頭の状態を慎重に観察し、交尾の可能性が高いと判断した場合には、再度同居を試みます。発情の兆候がおさまった後は、通常の飼育管理を続け、妊娠の可能性を確認していきます。
※なお、上野動物園は当面の間、臨時休園の予定です(
2021年3月6日お知らせ)。
2021年3月7日追記:2回目の交尾行動を確認しました
3月6日夜にもシンシンがオスを受け入れる行動を示したことから、22時38分に3回目の同居をさせたところ、2回目の交尾行動を22時51分から102秒間確認しました。22時54分には同居を終了させ、2頭を別々の放飼場に移しました。
3月7日もお見合いと同居をおこなう予定でしたが、2頭の状態から本日の実施は見合わせました。
【動画】2回目の交尾行動(モニターによる交尾前後の行動)
2021年3月9日追記:発情が収束に向かっていると判断しました
その後も2頭のようすを観察しましたが、シンシンのホルモン値や陰部の状態、行動などを総合的に見て、今期の発情は収束に向かっていると判断しました。
そのため、3月9日から通常の飼育管理体制に戻し、注意深く健康観察をおこなっていくこととしました。
(2021年03月06日)
(2021年03月07日:2回目の交尾行動について追記)
(2021年03月09日:発情収束の判断について追記)