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ツル舎の展示をリニューアル!
 └─ 2020/03/24

 上野動物園は現在臨時休園中ですが、再開にあたって来園者の方を新たな気持ちでお迎えできるよう、準備に取り組んでいます(臨時休園のお知らせはこちら)。

 そんな中、東園のツル舎の展示をリニューアルしました。といっても展示している動物の種類に変わりはありません。新しくなったのはツル舎の前にある植栽と解説パネルです。

 以前は公園の生垣などによく使われる、ツゲやツツジといった種類の低木が植えてありましたが、場所によっては子供の目の高さでは動物が見られない状況になっていました。動物舎の前の植物は、単に景観としてだけではなく、動物と来園者の方が接触することのないように、お互いの安全を守る意味合いもあります。しかし、ツル舎の前にはしっかりとした人止め柵もあり、何より動物がよく見えなくなってしまっては展示としてはマイナスです。

 そこで植栽をすべて入れ替えることにしました。新しく植えた植物は、セリ、セキショウ、ツルヨシなどの湿生植物が中心で、ツルの仲間が生息する湿地で見られるものになっています。草丈も大きくならないものを選び、生息環境の再現と観覧のしやすさを考慮しました。


新しい植栽

 解説パネルは、老朽化が進んでいたことに加え、動物舎であるケージに直接つけてあったことから、一番重要な生体の展示を遮ってしまってもいました。そのため、古いものをすべて撤去し、新しく解説パネルを掲示する台を設置しました。


新しく設置した、解説パネル用の台


解説パネル、設置完了

 ツル舎中央付近には大きなパネルを用意し、展示している動物の絶滅の危険性についても示しています。その他の内容も、それぞれの種の見ていただきたいポイントや、知っていただきたい情報に的を絞って解説していますので、再開の際にはぜひご覧ください。

 最後に、このツル舎の展示のリニューアルには、飼育担当者だけではなく多くの職員が関わっています。開園を心待ちにしているのは職員も変わりません。今後とも上野動物園をよろしくお願いします。

〔上野動物園東園飼育展示係 青木孝平〕

(2020年03月24日)
(2020年03月27日:解説パネル設置完了後の写真を追加しました)


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