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ニシゴリラ「ナナ」の状況と今後の治療方針についてお知らせします
 └─ 2018/07/20

 東園「ゴリラ・トラの住む森」で飼育しているニシゴリラ「ナナ」(メス、推定36歳)については、徐々に体重が減少し、体調のすぐれないようすが見られるようになりました。えさの増量や1頭での採食時間の延長などをおこないましたが、目立った効果は見られませんでした。

 そのため当園の動物病院において、「ナナ」への負担を最小限に、コンピューター断層撮影装置(CT)などを用いて慎重に検査を実施したところ、子宮の腫瘍を患っていることがわかりました。


ニシゴリラ「ナナ」

 検査結果を基に、大学病院の医師等の専門家も交えて今後の治療方針について検討を重ねたところ、既に腫瘍が多臓器に転移していることから外科手術などによる治療は難しく、鎮痛などの緩和ケアを中心に「ナナ」の生活の質(QOL)の維持を念頭に飼育管理していくこととしました。

 現在、ナナは以前よりも食欲が落ち、食べる量が少なくなっています。筋力が落ちて体力もなくなってきているため、動作が緩慢になり休息をとることが多くなりました。

 ナナが外に出たいようすであれば体調を考慮しつつ放飼場に出しますが、体調がすぐれないときには寝室で過ごさせます。その場合はご覧いただけなくなりますが、ご理解いただきますようお願いいたします。

 今後は、ナナが1日でも長く穏やかな生活を続けられるようスタッフ一同努めて参りますので、あたたかく見守っていただければ幸いです。

(2018年07月20日)


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