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インドライオン「アニタ」が死亡しました
 └─2017/03/29

 昨日2017年3月28日(火)、インドライオン「アニタ」(メス、14歳10か月)」が、乳腺腫瘍の転移による多臓器不全で死亡しました。昨年、乳腺腫瘍の摘出手術をおこないましたが、すでに転移が見られ、以後「生活の質」を重視した飼育をおこなってきました。

 ライオンといえばアフリカというイメージがありますが、5,000年前にはギリシャからトルコ、西アジア、そしてインド全域まで広く分布していました。ギリシャのライオンは2,000年ほど前に完全に絶滅、アジアのライオンもインド北西部の保護区に約500頭を残すのみとなり、日本国内の動物園で飼育しているのは上野動物園とよこはま動物園ズーラシア、野毛山動物園だけです。

 現在上野動物園では、アニタといっしょに生まれたメスの「シャクティ」とオスの「モハン」を飼育しています。アニタの手術後、天気のよい日には日光浴のためにアニタとシャクティをいっしょに運動場に出していました。兄と妹の関係であるシャクティとモハンは、血縁個体どうしの繁殖を避けるため単独で飼育しており、現在公開している個体はシャクティのみです。

(2017年03月29日)



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