上野動物園のアジアゾウ「ウタイ」が妊娠しました。アジアゾウの妊娠は、上野動物園では初の事例です。
ウタイは1998年2月7日にタイで生まれました。2002年10月11日に上野動物園に来園。オスの「アティ」とともに、タイ王国から日本国民へ友好のしるしとして寄贈され、上野動物園で2頭を受け入れました。現在18歳です。
アジアゾウ「ウタイ」経過
昨年(2015年)10月、繁殖を目指してウタイ(当時17歳)とアティ(当時18歳)を同居させました。その後、ウタイの血中ホルモン値から妊娠の可能性が非常に高いことがわかりました。
確実な判定のためには超音波検査(エコー検査)で胎児を確認しなければなりません。以来、定期的に超音波検査を実施してきたところ、2016年7月4日、胎児の体の一部と思われる画像が確認されました。また、その後の検査でも繰り返し確認できたため、妊娠確定と判断しました。
アジアゾウ「ウタイ」腹部超音波検査画像(2016年7月4日撮影)出産予定日
アジアゾウの妊娠期間は約21〜22か月間です。血中ホルモン値が妊娠の状態を示し始めた2015年10月から起算すると、出産は2017年6〜7月になる見込みです。
飼育状況
上野動物園にはオス1頭(アティ)とメス3頭(ダヤー、スーリヤ、ウタイ)がいます。
アティ 19歳 2002年10月11日、タイから来園
ダヤー 推定39歳 1984年9月20日、インドから来園
スーリヤ 推定22歳 2001年4月5日、インドから来園
ウタイ 18歳 2002年10月11日、タイから来園
日本国内では、オス21頭とメス70頭、計91頭が41の施設で飼育されています(2015年12月31日時点のデータ)。
(2016年08月12日)