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「えさフェス2016」開催したYO! えさから始まるリズムに合わせて環境問題
 └─2016/05/06

 4月19日は419(しいく)の数字にちなんで「飼育の日」。2016年4月16日(土)と17日(日)、上野動物園では、あらゆる動物にとっても大切な「えさ」に注目した「えさフェス2016」を開催しました(お知らせ)。

 「えさフェス」とはその名のとおり、フェスティバルの雰囲気の中、来園者のみなさんといっしょに楽しみながらえさについて知るイベントです。開催日初日は晴れ、2日目は天候に恵まれない中、多くの方にお越しいただきました。

 動物園で動物たちはいったいどんなものを食べているのでしょう? 野生と同じ物が理想的ですが、その場合、すべての動物が満足できるだけの種類と量のえさを毎日手に入れることはとても困難です。

飼料室を再現
飼料室で扱うえさの一部

 そこで、飼育係がいろいろな工夫をしながら、手に入れやすい代わりの食べ物を与えています。みなさんもきっとよく知っているものから、ふだんあまり目にしないようなものまで、動物園ではいろいろなえさを使っているのです。今回の「えさフェス2016」ではそんな動物園で使うえさを管理する場所「飼料室」の一部を再現しました。

飼料室のえさに興味津々

 動物は本来どんなえさを、どんなふうに食べているでしょう。そんな動物たちの習性にもとづいて飼料室が用意するえさは……? 会場ではふだん見られない動物園のえさの解説を聞いて、来園者のみなさんも興味津々のようすでした。


 えさの重さを実感するために、飼育係がいつも運んでいる「ペレット」(固形飼料)を袋ごと持ち上げる体験などもおこないました。

 そして、フェスといえば欠かせないのがミュージック! 音楽の弾けるアニメーションを制作・上映し、えさを通じて野生動物を守る取組みについてご紹介しました。

【動画:えさから始まるリズムに合わせて環境問題!(約3分30秒)】

 ──動物園はかわいい動物を見られるだけでよい? No!No!! どんな問題があるの? 何ができるの?? 教えてあげるYO!……とリズムに合わせてノリノリの、クールに決めた紹介を画面からお伝えしました。親子で踊ったり、笑って楽しんだりしながら見てくださる方もたくさんいらっしゃいました。じつはこの動画はパワーポイントというソフトだけで必死に作成しました。ぜひ見てくださいね!

 えさから見える環境問題。動物園は、人間の日々の生活と野生動物とのつながりに目を向けるきっかけにもなる身近な場です。動物園が取り組むべき問題をさまざまなかたちでお伝えするとともに、楽しみながら、みなさんとともに考える工夫を今後も心がけていきます。

〔上野動物園調整係 鈴木佐知子〕

(2016年05月06日)


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