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「Cook Zoo!?」動物園の新台所を紹介しました
 └─2014/08/29

 昨年度まで上野動物園東園にあった「餌場」と呼ばれる動物園の調理場が、52年にもわたって果たしてきた重要な役割を無事に終え、西園の新管理事務所1階へ移転しました。

 以前の餌場は、冷蔵庫や冷凍庫、ペレット倉庫などが離れ離れにありましたが、新餌場ではすべてが一か所に集められたので、雨などで濡らしたくない飼料を守ることができる構造です。

 ふだん餌場は来園者からは見えず、餌場のスタッフは縁の下の力持ちとして動物園を支えていますが、夏の間の数日間だけ来園者の前に出ることがあります。それは「真夏の夜の動物園」期間に実施するイベント「Cook Zoo!?」の時です。
 この日、餌場のスタッフはたくさんの飼料を用意して来園者をお迎えしました。一言に飼料といってもさまざまな種類があります。青草や乾草、野菜、果物、肉、魚、昆虫、ペレット、またサプリメントや鉱物などの特殊などなど。上野動物園だけで約200種類もの飼料を使用しており、2014年はこの中から120種ほどを新事務所エントランスに展示しました。これらが一同に集まると圧巻です。

 今年は新しい試みとして、立ち入りできない調理場の部分をあらかじめ撮影した動画に解説を付けてモニターでお見せしました。
 ほかにも上野動物園秘蔵(?)のレシピ集を張り出し、さらに飼育係による餌作りの実演もおこないました。3分クッキングとはいえませんでしたが、30分ほどかけてセンザンコウやゴリラの餌を解説しながら作りました。実際に餌を作るところはふだん見られないので、貴重な場面を見ていただけたかと思います。
 今年も大盛況のうちに幕を閉じ、お越しいただいたみなさんありがとうございました。見ることができなかった方々はぜひ来年にご期待ください!

写真上:青草、乾草、竹などの展示風景
写真中:ずらりと並んだ野菜・果物類
写真下:ゴリラの餌作りを実演

〔上野動物園調整係 藤岡紘〕

(2014年08月29日)



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