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カリフォルニアアシカ「キョウカ」の群れ入り
 └─2014/03/14

 以前の記事でもお知らせした上野動物園のカリフォルニアアシカ「キョウカ」(メス、2012年6月生まれ)が群れ入りを果たしました。

「カリフォルニアアシカ『かえ』の出発と『キョウカ』の来園」(2014年02月14日) 

 これで上野動物園のカリフォルニアアシカは、成獣オスの「ジョン」、成獣メスの「カコ」「チャッピー」、2013年に生まれたカコの子「カーキ」(オス)とチャッピーの子「チャンス」(オス)、そして新たなメスの繁殖候補であるキョウカの合計6頭になりました。

 今までジョンを中心にとても落ちついた群れを形成しており、繁殖も順調に続いていますが、カコは19歳、チャッピーは17歳と高齢化が進んできました。アシカのメスは飼育下では25〜30歳が寿命といわれ、繁殖力も20歳を超えるとストップする可能性が高くなってきます。そこで、次世代の繁殖候補メスとしてキョウカが来園する運びとなりました。

 キョウカは、来園してから施設の一画で検疫を受け、検疫が明けたあとは、柵越しに群れのメンバーとのお見合いを続けていました。新たな動物を他の個体と一緒にする場合、いきなりの同居はとても危険です。群れのメンバーがキョウカの存在をはっきりと認識してから群れ入りさせました。

 キョウカは、同居後しばらくはプール内を泳ぎまわり、落ちつきがなかったのですが、次の日からは餌のアジを食べる姿も確認できました。まだ、日中の日向ぼっこでは、群れに入れず1頭で寝ていることが多いのですが、徐々に群れに溶け込んでくれるはずです。

 キョウカが繁殖できるようになるにはまだ数年かかります。立派に群れの一員となり繁殖できる日を楽しみに見守ってください。

写真上:柵越しのお見合い、(右)オスの「ジョン」
写真中:オスの子「カーキ」「チャンス」は「キョウカ」に興味津々
写真下:群入り後、ひとりで日向ぼっこのキョウカ(右上)

〔上野動物園東園飼育展示係 齋藤圭史〕

(2014年03月14日)



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