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アジアゾウの体格測定
 └─2014/03/14

 上野動物園では現在、アジアゾウをオス1頭、メス3頭、計4頭飼育しています。

 今の時期は毎年恒例ゾウの体格測定の時期です。測定するのはメス3頭のみで、体重、頭からお尻までの長さ、地面から一番高い背中までの高さ、お腹周り、鼻の長さ、尻尾の長さなどです。

 なぜメスのみかというと、上野動物園では、メスは飼育係が直接接触して飼育をする「直接飼育」をおこなっていますが、オスのほうはゾウと人との間に柵などを隔てて安全を確保する「準間接飼育」であるため、体格測定のようにメジャーを直接お腹に巻いたりするような行為は、「準間接飼育」のオスでは困難だからです。

 ゾウの体格を測るには、人用の器具では測れない部位もあります。お腹周りや鼻の長さ、尻尾の長さなどはメジャーを使いますが、高さを測るにはL字を逆さにした形で支柱が伸縮する特別の器具を使ってはかります。ちなみにこのゾウの高さ計測機は飼育担当者の手作りです。

 ゾウたちは飼育担当者の号令に従い順調に測らせてくれるのですが、一か所だけ全頭共通して苦労する部位があります。それは鼻の先端です。どうやらそこはあまり触れてほしくない場所らしく、測ろうとしてもクルクルッと鼻を巻いてしまってうまく測らせてくれず、一瞬の隙をついてどうにか測れました。

 今回の測定の結果、背中の高さはダヤー273センチ、スーリヤ252センチ、ウタイ244センチでした。3頭とも昨年よりも大きくなっていて、来年の体格測定が今から楽しみです。

写真:メジャーでお腹周りを測定

〔上野動物園東園飼育展示係 山崎亜土〕

(2014年03月14日)




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