こちらのニュースでお伝えしていたとおり、妊娠中だった上野動物園のニシローランドゴリラ「モモコ」が昨日(2013年4月24日)18時8分ごろ、1頭を出産しました。
性別はメスと判明しました。
4月25日朝には授乳も確認され、母子ともに健康なようすです。モモタロウ(2000年7月3日)、コモモ(2009年11月14日)に続く第三子。千葉市動物公園と上野動物園は連携してゴリラ繁殖計画を進めています。
母子は群れといっしょに室内ですごしていましたが、状態も安定しているため、本日(2013年4月25日)開園時(9時30分)から群れとともに運動場に出しました。本日正午には室内に入れる予定です(母子の状態によっては予定が変更になる場合もあります)。
上野動物園のニシローランドゴリラは、オス2頭(ムサシ、ハオコ)、メス5頭(ピーコ、トト、ナナ、モモコ、コモモ)、そして今回生まれた赤ちゃん1頭を合わせて、計8頭となりました。
上野動物園では2011年まで、夜はゴリラを個別の部屋で過ごさせていました。しかし、野生のゴリラは本来群れで生活する動物です。そこで、2012年1月から、ハオコ、トト、ナナ、モモコ、コモモの5頭を終日いっしょに過ごさせるようにしました()。また、3年前のコモモ誕生の際はモモコを群れから離して出産させましたが、今回は群れの中での出産させるようにしました。
◎出産当日の経過
4月24日は、開園時から群れで運動場に出ていましたが、天候が悪化したため、11時ごろ全頭を室内に入れました。モモコはえさを食べたり、休んだりしていましたが、17時40分ごろ、陣痛らしき状態に。そして、18時8分ごろ、群れのなかまが見守る中、1頭を無事に出産しました。
出産後すぐ、モモコは赤ちゃんを抱いて世話を始めました。群れの中での出産は初めてでしたが、オスのハオコと子どものコモモは赤ちゃんに強い興味を示し、母子の後をついてまわったり、赤ちゃんを近くで眺めたり、ときには赤ちゃんを触ったりしていました。
しばらくすると群れは落ち着き、20時ごろにはモモコは赤ちゃんを胸に抱いて休むようになりました。その後、翌朝までに授乳を確認することができました。
※今回誕生した赤ちゃんを含め、2013年4月25日現在、ニシローランドゴリラは国内9施設で24頭(オス13頭、
メス11頭)が飼育されています。また、国内での出産頭数は14頭、現在生存しているのは8頭です。
写真上:出産後のようす(4月24日夜撮影)
下:運動場にて (4月25日午前撮影)
(2013年04月25日10時30分)
(2013年04月25日17時本文追記、写真追加)