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タイからゾウが2頭到着!──10/11
 本日(10月11日)午後9時10分、タイからアジアゾウが2頭到着! タイから日本国民への友好のしるしとして寄贈されたもので、このたび上野動物園で受け入れることになりました。

 寄贈されたアジアゾウはオスとメス。オスの名前は「アティ」Artid(5歳)、メスは「ウタイ」Authi(4歳)。それぞれタイ語で「太陽」「日の出」という意味で、日本の国旗をイメージして命名されたそうです。

 さて、日本のNGO(非政府組織)である「オイスカ」は、20年以上にわたってタイ東北部スリン県で植林活動をつづけてきました。今回のアジアゾウは、スリン県から感謝と友好の印として、また、日本の皇太子ご夫妻の長女、敬宮愛子さま(生後10か月)御誕生の祝意もこめて贈られたものです。

 オイスカは1961年創立の国際協力NGOで、アジア、太平洋、南米諸国で農林業を通じた人材育成にとりくみ、地域開発や植林を手がけています。



 本日バンコクを発った2頭は無事成田に到着。午後7時30分ごろ成田を出発したとのことなので、まもなく上野動物園に到着するはずです(ただいま午後8時35分、錦糸町付近を移動中の模様。では、ゾウ舎前まで出かけてきます!……)。

 (……戻ってまいりました!)夜になって少し肌寒い中、マスコミ等の取材陣もずいぶんかけつけていましたが、9時をすぎて、1頭ずつ載せたトラック2台が到着。クレーンで檻をトラックそばにおろします。

 放飼場に入れる前に、報道陣の前でお披露目なのですが、メスのウタイが檻からあっさり出てきたのに、オスのアティは、タイからいっしょに来日した飼育担当者の言うことも聞いてくれません。ケージの中から押して出そうとしても、「パオーン」と鳴きながら、ふんばっています。

 いつまで人間とゾウの押し合いが続くんだー、と思っていたら、30分以上経って、やって出てきてくれました。ホッ。見守っていたスタッフや大使館関係者などからは、拍手拍手。在日タイ大使館の参事官からサトウキビやバナナをもらったり、担当者がかけるタイ語の号令で膝をついて地面に座ったりと、ようやく「みせて」くれました。

 ゾウ舎の中に入ったのは10時半前後。アーシャーのいた場所に、小さな2頭を収容。いや~、とりあえず、よかったよかった。

 上野動物園のアジアゾウは5頭になりました。今回やってきた2頭とおなじくタイ生まれのメナム(オス、38歳)、インドからきたダヤー(メス、25歳)とスーリヤ(8歳)、そしてアティとウタイで、オス2頭・メス3頭です。

 アジアゾウの国内繁殖成功例はまだありません。上野動物園での繁殖が期待されます。

 2頭は約2週間の検疫後、10月29日午前10時からに贈呈式をおこなう予定です。詳細はあらためてお知らせします。



 写真上:成田到着、

 写真下:園内にて。左がウタイ、右がアティ



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