前回、上野動物園両生爬虫類館のガラパゴスゾウガメが高原リゾート(?)に移動したお話を書きました。
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「ガラパゴスゾウガメが高原リゾートへ!?」(2012年07月20日)
2012年7月23日の朝一番、無事に避暑地への移動が終了しました。ガラパゴスゾウガメの体重は160キロを超えるため、狭い館内を職員が抱きかかえて運ぶことはできません。そこで、館内の展示場から館外高原リゾートまでの約80メートルを、自ら歩いて移動してもらうことにしました。
通常自由に歩かせると、「ゆっくり」そして「気ままに」動き回り、なかなかこちらの思う通りには動いてくれません。そこで担当者が知恵を絞り、ガラパゴスゾウガメの大好きな「スイカ」を目の前に示して誘導しました。するとどうでしょう、ガラパゴスゾウガメはこちらの思惑通りに動き始め、30分後にはリゾート地へ一人(?)で歩いて到着です。
さすがは動物の性質を知り尽くしている担当者、作業が終了した際には「迅速かつ安全」な移動に対し、全職員で拍手喝采でした。
これから秋までの数か月間、ガラパゴスゾウガメはここでバケーションですが、「涼しげなガラパゴスゾウガメのようすを観察するみなさん」と「暑さに茹だるみなさんを観察するガラパゴスゾウガメ」を、飼育係員が観察しているかもしれません(?)。
写真上:スイカにつられて移動
写真下:無事高原リゾート(?)に
〔上野動物園両生は虫類館飼育展示係 伊東二三夫〕
(2012年07月27日)