南米の低地から高地にかけて、「グアナコ」という寒さに強いラクダのなかまがいます。このグアナコを飼いならしたものが「ラマ」なのですが、寒さに強いため、逆に日本の暑い夏は苦手です。
夏前になると上野動物園子ども動物園では、毎年ラマの毛刈りをおこないます。でもじつは、上野動物園ではほかにもう一か所、ラマを飼育しています。東園モノレール駅の隣にカピバラ、アメリカバクを交代で出している展示場がありますが、そこでラマも2頭飼育しています。
この獣舎では業務用扇風機などを駆使して暑さ対策をおこなっていたので、ラマは毛を刈っていませんでした。しかし今年の夏は、計画停電がおこなわれる可能性があり、節電のためもあって毛刈りをしました。
初めてのことなので、子ども動物園で刈り方を教わり、羊用バリカンを借りてきて、いざ実践!
──その結果、カリスマ美容師とは程遠い飼育係によって、みごとにアシンメトリーに刈られたラマが見られます。2頭とも体の左側はきれいに刈られているのですが、右側が……。言い訳もあるのですが、理由は看板を作って貼っておきます(写真をクリック)。右腹の毛の長いところなど、なかなかオシャレだと思うのですが。
写真上:毛刈り前のラマ
写真中:毛刈り後のラマ
写真下:右側がきれいに刈れなかった理由はここに。
(写真をクリックして拡大してください)
〔上野動物園東園飼育展示係 藤岡紘〕
(2011年06月24日)
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