上野動物園では、初めてカバが来園し、飼育を始めてから、2011年2月23日で100周年を迎えます。
カバは幅広いお客様に人気があり、とくに放飼場で動いているときなどは人垣ができるほどですが、プールに潜って寝ていると斜め上からしか姿を見ることができません。
となりのコビトカバ舎は、アクリル越しに水中を歩いている姿をごらんいただけるよう改修しましたが、残念ながらカバの方にアクリル窓はありません。国内では、大阪市天王寺動物園に水浄化施設を備えたカバプールがあり、水中のようすが見られます。そのほか仙台市八木山動物園や、静岡県富士サファリパークでも水中を見ることができます。
そこで上野動物園でも、水中のカバのようすを少しでもみなさんに見ていただくため、ビデオを撮り、現在カバ舎の室内観覧通路で公開しています。
カバは濁った水中に身を隠した方が安心なので、きれいな水に入ると、早いときには30分もしないうちに排泄で水を濁らせてしまいます。そこで、撮影は水が濁るまでが勝負でした。仕事の合間を見て何回か撮影に挑戦した結果、プールに入るようすや水中で寝ている姿、水中でのまばたきや鼻から空気を吹き出すところなどが撮影できました。映像を見ると、カバたちがかなりカメラを意識しているらしいことがうかがえます。
・カバ舎で公開しているビデオの一部をごらんください
Windows Media形式 QuickTime形式
今後は、カバの一日のようすや、飼育担当者の視点から見た姿など、映像を増やしていく計画です。実物のカバとともに、ぜひビデオ映像も見に来てください!
写真上:水中のカバ
写真下:カバ舎にてビデオ公開中
〔上野動物園西園飼育展示係 井上智右〕
(2011年02月25日)