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チーターの子どもたちの名前と近況
 └─2008/04/11

 お知らせしたとおり、2008年3月5日、多摩動物公園でチーターが4頭誕生しました(ニュース動画)。

 3月28日から31日の4日間、赤ちゃんの名前募集をおこない、約 1,300票の応募をいただき、名前が決まりました! オスは「カイ」と「カケル」、メスは「キララ」「キキ」です。すてきな名前をありがとうございました。子どもたちはまだごらんになれませんが、成長のようすををお伝えします。

 生後5日目に1頭の子の目がうっすらと開き、生後10日目には4頭すべて子の目が開きました。目が開いても最初はよく見えていないようで、動くものにボーっと目を向けているだけでしたが、そのうち人の動きにあわせて顔を動かし、「シャー」とかわいい威嚇をするようになりました。

 チーターの子どもは飼育下で日光浴が不足すると「くる病」という骨の病気になりやすいことがわかっています。そのため、生後2週目ごろから日光浴をさせることにしました。最初は扉を格子にして開けてみたのですが、産室の中がよく見えてしまうため、母親のキキョウが子どもをくわえて部屋の隅に隠そうとするので、扉はすぐ閉めました。そこでひと工夫し、部屋のすぐ外に小さめのベビーサークルを作りました(写真)。

 ベビーサークルはベニヤ板で囲われており、壁には小さな穴が開けてあります。母親のキキョウは外から室内がどれくらい見えるか確認し、箱に顔をつっこんで、中から外がどれくらい見えるのか確認していました。数日すると子どもたちがベビーサークルに入るようになり、日光浴が出来るようになりました。

 今では、子どもたちはお母さんの後をついて外へ出歩くようになりました。キキョウは子どもたちが遠くに離れると、「クルクル」と鳴いてこどもたちを集めようとします。また、子どもが小鳥のような鳴き声で「ピーピー」と鳴くと、キキョウはすぐに近寄ってきて、子どもをなめたり、くわえて移動させたり、自分の後をついてこさせたりしています。とても面倒見のよいお母さんなので、私たちも安心して子育てをまかせています。

 2008年4月9日に体重を測定したところ、カイは1.77kg、カケルは2.06kg、キララは1.54kg、キキは1.51kgでした。子どもたちはすくすくと大きくなっています。

 チーターの子には大人にない灰色のタテガミが首のうしろに生えています。タテガミは草むらにまぎれて、他の肉食獣に見つかりにくくするために生えているといわれています。生まれたばかりのころ、タテガミは短くて目立たなかったのですが、今は伸びてふわふわとしています。タテガミは生後3か月くらいでなくなってきますので、公開になったらお早めにチーターっ子たちに会いに来てください!

写真上:キキョウと子どもたち
写真中:生後6日目
写真下:ベビーサークル

〔多摩動物公園北園飼育展示係 市丸奈津子〕

(2008年04月11日)



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