みなさんは、多摩動物公園に日本最高齢のアフリカゾウがいることを知っていますか? 多摩動物公園で飼育している4頭のメスのうち、アコとマコの2頭は、日本国内のアフリカゾウとしては、いちばん長生きなのです。2頭とも今年で推定42歳になります。
なぜ推定かというと、どちらもアフリカで保護された個体なので、正確な誕生日がわからないためです。アコとマコは2年前(2005年)、それまでの日本の最高齢記録に達し、現在、日本での最高齢記録と飼育期間を更新中です。
アコとマコが日本にやって来たのは1967年7月のことです。日本にやってきた5番目と6番目のアフリカゾウでした。それからちょうど40年。人間と同じぐらいの体高しかなかった2頭も、今では肩までの高さが 2.5メートルを超え、来園当時はなかった牙も伸び、りっぱなアフリカゾウへと成長しました。
アコはちょっと神経質なところもありますが、姉さん的な存在です。そしてマコは、遊び上手で陽気な性格です。
40年の間にはいろいろなことがありました。住まいも2回移動しましたし、新しい個体もやってきました。新しい命が誕生もありました。昨年は、35年間いっしょに暮らしてきたタマオが残念ながら先に逝ってしまいました。
アコとマコを取り巻く環境はさまざまに変化しましたが、2頭は40年間ずっといっしょに過ごしてきました。2頭とも、これまで大きな病気などはしていませんが、40歳を過ぎて、これからどんな体調の変化が出てくるかはわかりません。血液検査などもおこなって、体調管理につとめています。
アコとマコがこれからもずっと長生きして、いっしょに50歳、60歳をむかえることができるよう、どうぞみなさんも見守ってください。
写真上:アコ
写真中:マコ
写真下:来園当時のアコ(右)とマコ
〔多摩動物公園北園飼育展示係 櫻井佑子〕
(2007年10月19日)
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