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マレーバク、18年ぶりの誕生!──2005/10/07
 2005年9月22日、マレーバクの「リザ」が出産! 多摩動物公園でのマレーバクの繁殖は1987年以来、18年ぶりです。

 多摩動物公園では、2000年5月2日にマレーバク舎を新築。湿地帯でくらすマレーバクたちのために、小川のほとりに動物舎を建てました。ちなみにバクは体のうしろに向かっておしっこを飛ばすので、旧バク舎の鉄製の柵はサビでボロボロ……。そこで、尿による腐食をふせぐため、ステンレスで建具をつくりました。

 泳ぐすがたを展示するためのプールも設置しましたが、水が大好きなはずのバクなのに、なかなか入ろうとせず、担当者を悩ませていました。試行錯誤の末、ぜんぶ水を抜いてプールの底に餌を置いてみることに。これでやっと底までおりてくれたので、その後は、すこ~しずつ(約10センチずつ)水位を上げ、1週間かけて、満水状態のプールに入るようにしました。

 メスのリザが来園したのは、2000年10月14日。マレーシアのタイピン動物園から到着しました。1998年6月29日生まれです。検疫後、放飼場に出して見ると、元気よく川をわたり、放飼場を走りまわり、ついには樹木保護柵(高さ約80センチ)を乗りこえるまでの「おてんばぶり」。その後、柵は取りはずすことになりました。領土拡大に成功したリザ……。

 リザは「スリスク」というオスと同居をさせたこともありましたが、繁殖にはつながりませんでした。今回の赤ちゃんの父親は、1998年7月31日に千葉市動物公園で生まれ、2001年3月23日に来園した「ダイフク」です。

 イノシシなどとおなじく「うり坊」模様!黒地に白の点や縞があります。生後4~6か月で親とおなじツートンカラーになってしまいますので、おはやめにどうぞ。マレーバク舎のガラスばり展示室に、お母さんのリザといっしょにいます。2005年9月30日から公開中。リザは初出産ですが、しっかりと赤ちゃんの世話をしています。

 マレーバクは、ミャンマー、タイ、マレー諸島、スマトラ島に分布しています。アジアにすむバクは、このマレーバクだけ。他のバクは、メキシコから南米にすんでいます。

・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」のマレーバクはこちら

写真上 2005年10月4日
写真中 2005年9月27日撮影
写真下 同上。睡眠中……Zzz...

(2005年10月7日)



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