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オランウータンと水筒──2005/09/30
 この夏、おどろいたことがありました。飼育舎から約 150メートル離れた「飛び地」でのできごとです。
 朝、飛び地にいたオランウータンのおばあさん「ジプシー」に、ジュースをやりに行きました。ジュースを少し飲んだジプシーは、近くにあったペットボトルを持ってきて、ジュースをそちらに移しかえ、飛び地の中でくつろぎながら、ゆっくり飲み始めたのです。

 翌日もジュースをやろうとしたら、ペットボトルを差し出されました。ボトルに直接入れてやると、すぐ飲もうとはせず、飛び地に出て行って、10分ほどかけてゆっくりのんでいました。自分のペースで飲みたかったのでしょうか。

 その後、暑くなりそうな日には、あらかじめペットボトルにジュースを入れ、ふたを閉めて飛び地に置いておくようにしました。ジプシーはそれを木陰に持って行き、自分でふたを開け、ゆっくり飲んでいます。

〔多摩動物公園飼育課 黒鳥英俊〕

(2005年9月30日)



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